工務店

OB客の「生涯顧客化」を図る

株式会社エルハウス
(長野県茅野市宮川、倉田康司氏)

◆新築引き渡し後の「家電需要」に対応
◆OB客に「家電のお困りごと」解決

900軒以上のOB客にアナウンス

コロナ禍で首都圏から地方に移住する人が増えているが、そうした需要を取り込んで売り上げを伸ばしている地場の工務店がある。長野県茅野市に本拠を構える創業2000年2月従業員9名のエルハウスである。

「首都圏からの移住者も地元のユーザーもお家は一生住まわれる財産。お家を建てて、住み始めてからが当社とお客様との本当のお付き合いが始まります」。こう話すのは同社ハウスアドバイザーの倉田康司氏だ。

コスモスベリーズに加盟したのは2020年11月。エルハウスの経営幹部からコスモスベリーズについての意見を求められたのが加盟のきっかけとなった。幹部の話を聞くと、住宅ビジネスと家電ビジネスとの相性の良さ、親和性を強く感じた。

「家電は安定した買い替え需要が見込める生活必需品。ヤマダデンキさんのインフラを使って家電を幅広く安価に仕入れられるのは大きなメリット。新築引き渡し済のOB客に対して、フォローアップサービスの一環として新たに家電事業を展開できる」。倉田康司氏は経営幹部の提案に手を挙げた。


▲チラシで「家電販売始めました」を訴求

エルハウスではもともとOB客からエアコンの新設や増設を頼まれ、それに対応するケースが多々あった。その場合、住設業者からいったんエアコンを仕入れ、その住設業者に設置を依頼していた。「お客様にとって二重に利益が乗せられるので価格は決して安くはない。こうしたやり取りをなんとかスッキリしたかった」(倉田康司氏)という想いもあった。

加盟後は家電の取り扱いを900軒以上のOB客にアナウンスした。まず取り組んだのは「家電販売始めました」というチラシである。その内容はこうだ。今まで僕たちの解決できるお困りごとはリフォームやお家のメンテナンスのみでしたが、「洗濯物が壊れた」「子ども部屋にテレビを置きたい」など生活していく上で、切っても切れない「家電」のお困りごとも解決できるようになりました!

OB客には徐々に家電の取り扱いが浸透しつつある。今後はチラシだけでなく年4回発送しているOBレター(ハガキ)やLINE、ホームページ、ブログなどでも積極的に発信していきたいという。倉田康司氏が家電ビジネスの取り組みで期待しているのはメッセージ配信、タイムライン投稿、LINEチャット、スタンプ配布などLINEの公式アカウントを利用したマーケティングである。住宅と家電ビジネスを組み合わせることができれば、家電はもちろん、家のリフォームやメンテナンスなどの需要も取り込みやすくなる。同社では家電のお困りごと対応を通じて、OB客の生涯顧客化を図っていく考えだ。

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