電気店

オーディオと家電の「二毛作」、レコードブームで新規客開拓も

オーディオ&ビジュアルショップフクダ
(島根県松江市、岡英司店長)
  • HOME
  • 成功事例
  • オーディオと家電の「二毛作」、レコードブームで新規客開拓も

1970〜1990年代の国内オーディオ市場は活気に溢れていた。だが、現在は見る影もない。島根県でも本格的なオーディオショップはオーディオ&ビジュアルショップフクダ1店に。岡店長にとってオーディオファンをいかに広げていくかが課題になっているが、光明は見えてきたようだ。折からのレコードブームとコスモスベリーズ加盟が大きなチャンスになっている。

きっかけは「アナログレコード即売会」

「従来のマニアを中心としたビジネスではオーディオ市場は先細り。僕に課せられた使命はお客様の若返り、新規客の獲得です」。全盛期から見ると大きく衰退している国内オーディオ市場。それでも、ここにきてオーディオ市場復活の兆しは見えて来ているという。


▲オーディオ&ビジュアルショップフクダの店舗外観

そのチャンスがCDに主役の座を奪われ、一時は消滅の危機にあったアナログレコードのブームだ。きっかけとなったのは5年前、山陰地区の大型商業施設で開催されたイベント「アナログレコード即売会」である。オーディオ機器は同店が出品したが、まったく売れなかった。

だが、即売会にやって来たレコードファンに、岡店長はアナログオーディオの楽しさ、素晴らしさを懇切丁寧にアドバイスする。そのアドバイスがレコードファンのハートをつかみ、イベント終了後は「フクダ」店舗に足しげく通うようになった。イベントは6回出展し、新規客は20人ほど獲得できた。

レコードファンには、まずグレードの高いアナログプレーヤーの買い替えから勧め、好きな音楽ジャンルに適したアンプやスピーカーなどを提案する。中にはトータル1,000万円の売り上げに結びついたお客もいた。ハーベスやB&Wのスピーカー、アキュフェーズのアンプなどの超高級機、アナログレコードのクリーニングマシンも購入したという。


▲毎年2月と8月に中古CDとアナログレコードの即売会を実施

毎年12月には恒例となった「ダイナマイトセール」を開催、アナログプレーヤーの特設コーナーを開設する他、J-POPやジャズ、ロック、歌謡曲などの中古レコードも用意する。毎年2月と8月には中古CDとアナログレコードの即売会を実施。中古レコードは専門業者と提携し2,000枚を揃える。レコードファンをコアに30代〜40代の新規客を取り込むのが狙いだ。

アナログレコードはイベント時だけでなく店舗でも常時300枚ほど揃え、月に1度シャッフルして提供しているほど力を注いでいる。

既存客の掘り起こしもオーディオ復活の重要な取り組みだ。特に、ご無沙汰客のフォローに力点を置いている。2カ月に1回のペースでオーディオ試聴会を開催。ユーザーが普段愛聴しているCDやアナログレコードを持ち込んできてもらい、好みのオーディオ機器でじっくり試聴してもらう。マニアにはたまらないイベントだ。


▲2カ月に1回のペースで試聴会を開催

コスモスベリーズ加盟で思わぬ効果も

2010年6月のコスモスベリーズ加盟を機に家電販売にも力を入れた。「オーディオ機器を納品すると、ご主人は満面笑みを浮かべて喜んでくれるが、奥様は鬼のような形相になる。これではいかんと思いました」と岡店主。

今ではお客様宅で奥様相手に冷蔵庫、洗濯機、調理家電などの買い替えを提案。量販店並の価格を提示できるので喜ばれているという。

もう一点、コスモスベリーズ加盟のメリットがある。補聴器という同店にとっては新規商材の取り組みだ。「音が聴こえにくくなったというお客様に補聴器を提案したら、これは凄い、音がクリアになったと購入してくれた。音が良く聴こえるようになったので、オーディオの買い替えにもつながっている」。

同店の人員は4人体制で、年商は約8,000万円。アナログレコードとコスモスベリーズ加盟が店舗活性化に一役買っていることは間違いないだろう。

コスモスベリーズに
ご興味がある方へ