電気工事店

お客様のお困り事は放っておけない、38歳で独立開業した「熱血漢」

くら電
(兵庫県赤穂市、小原健治社長)
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電気だけでなくお客様が困っていることは何でも引き受けたいと、2020年1月1日にメーカー系列店から独立開業した。開業当初は約70世帯の顧客を数えるのみだったが、現在は200世帯まで顧客数を増やしている。人員は小原社長と女性パートさん1名のみ。顧客を増やす原動力となっているのが、人柄もさることながら小原社長がこれまで培ってきた「お困りごと解決」ネットワークだ。

メーカー系列を選ばなかった理由

くら電の正式な屋号は「くらしと電化のオハラ」。お客様に安心・安全で快適な暮らしを提供したいという小原社長の思いが込められている。その思いは独立の際にも現れた。


▲くら電の店舗外観

一般的な系列店では、長年勤めていたお店の「のれん分け」という形で開業するが、小原社長はそれを選ばなかった。系列店であれば幅広いお客様のニーズに応えられないし、さまざまな家電製品の中からより良いものを自由に選べないと考えたからだ。

「例えば暖房エアコンの提案。できれば価格は高くても上位機種を勧めたい。暖房能力が断然違うし、電気代も安くなるので購入後の満足度が高い。でも予算的に厳しいお客様もいる。そうした場合は、さまざまな機種の中からお客様にとって最善の一品を提案したい」。

仕入れ先選びに当たっては、コスモスベリーズ、エディオン、アトム電器チェーンの3社を候補にあげた。最終的に、コスモスベリーズを選択した理由を小原社長はこう説明する。「まず、屋号や看板はそのままで使える、会費も1万1,000円(税込)と安く、本部からの販売や仕入れノルマは一切ない。他の2社に比べて加盟条件の自由度が高かった」。


▲くら電の店内

「お困りごと」解決ネットワークを構築

くら電の大きなセールスポイントは、お客様のお困りごとを解決できる幅広いネットワークを構築した点にある。大工や水道工事店、サッシ屋、建具屋、内装屋、畳屋など10社ほどの協力会社と提携している。系列店に勤める前は、家電メーカーの住宅設備機器の営業マンを経験した。「その時代に、現在の住宅関連ネットワークの原型のようなものを作ってました」と話す。バス、キッチン、トイレの改装、介護フォームなどの案件は、自店でできないところは自前のネットワークで対応する。

現在、小原社長が注力しているのが高齢客の暮らしのお困りごと解決。屋根や雨どいの修理、部屋の段差の解消、手すりの設置、壁紙の張替え、ふすまや障子の張替え、畳の張替えなどだ。

「高齢世帯のお困りごとはたくさんあるが、誰にも相談できない、どこに頼んでいいのか分からないという悩みが多い。まずは、当店に何でも相談してほしいと話している」。


▲くら電の販促ツール

中でも、転倒を防止し移動を手助けする手すりの設置や、スロープの設置や床をかさ上げする段差の解消などでは、国や地方自治体の補助金を必ずチェックして提案する。お客様が要介護に認定されている介護保険の被保険者であれば、介護リフォームの補助金、すなわち「住宅改修費」が支給されるからだ。

コロナ禍で高齢客に呼ばれる回数が増えた。「スマホを買ったが、使い方が分からない。ただ、人が多く集まるところには行きたくない。かといって知らない業者を家にあげたくない。だから、スマホのサポート依頼が増えている」。

開業した昨年1月から現在まで「盆と正月を除いてほとんど休みを取っていなかった。一人でも多くのお客様の役に立ちたい一心で、日々精進しています」。「お客様が増えている理由ですか?口コミ効果ですよ」と小原社長は簡単に言うが、人は人を訳なく紹介しない。小原社長の仕事ぶりが地域の顧客が認めた「証(あかし)」となっている。

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